今回のこの記事では、「小切手現金化」の、銀行の営業日の影響によって現金化にかかる日数や有効期限にどのような違いをもたらすかを詳しく紹介します。
銀行などの金融機関の営業日が小切手の現金化の日数に与える影響は大きいので注意が必要です。
手持ちが何もなくすぐにお金が欲しい場合は、小切手現金化ではなく、現金化後払いやクレジットカード現金化などもおすすめですよ!
小切手の現金化にかかる日数
小切手の現金化にかかる日数は早ければその日のうち、遅い場合には数営業日がかかります。
小切手の現金化が最もスムーズに終わるのは、券面に記載されている金融機関の支店に持ち込み、現金をすぐに窓口で受け取る方法です。
金融機関が営業日で営業時間にも余裕があれば即日で現金化できます。
小切手は支払金融機関以外に換金を依頼すると、金融機関同士でのやり取りが必要になるため、早くても2営業日~3営業日がかかります。
同じ金融機関でも支店が違うだけで数営業日かかるので注意しましょう。
また、小切手は窓口で現金として受け取る以外に、口座に入金してもらう方法で現金化ができます。
小切手の種類によっては口座入金でしか受け取れないこともあるので気を付けましょう。
口座入金の場合には通常は1営業日~2営業日がかかります。
支払金融機関以外に依頼した場合には3営業日以上かかるのが一般的です。
多くの金融機関は土日祝日が休みなので、金曜日に依頼して3営業日かかったら、翌週の水曜日に振り込まれるという形になります。
口座入金の場合には特に小切手の現金化に日数がかかるので注意が必要です。
すぐに現金が必要な場合には窓口で受け取れるように小切手を発行してもらいましょう。
小切手の振出日が銀行の営業日外の時はどうなる?
小切手の有効期限は振出日によって決まります。
小切手の発行者が振出日を指定する仕組みになっていて、多くの取引では支払いをする日を振出日としています。
小切手の有効期限は振出日の翌日から10日間、つまり振出日を「0日目」としたときの「10日目」までに窓口で手続きをすることが必要です。
振出日が営業日だった場合には、その日の翌日から10日後が最終日と判断できます。
しかし、振出日が営業日外だった場合にはどうなるのかが気になる人もいるでしょう。
結論としては、振出日が銀行の営業日でも営業日外でも違いはありません。
営業日外の日曜日が振出日になっていたとしたら、翌営業日の月曜日から現金化が可能です。
有効期限は翌週の水曜日で、営業日外からカウントが始まったからといって木曜日まで期日が延びるわけではありません。
逆に振出日だからという理由で特別に営業日外でも換金に対応してくれることもありません。
有効期間のカウント方法も単純に日数出あって営業日数ではないので気を付けましょう。
ただ、最終日が土日祝日や年末年始などで銀行の営業日外だった場合には、銀行の翌営業日までは小切手の換金の手続きをしてくれるのが一般的になっています。
小切手を現金化するまでの一連の流れ
小切手を現金化するには、まずは受け取った小切手の内容を確認することから始めます。
小切手の券面を見ると、支払金融機関の詳細が書かれているので、原則としてはその金融機関の支店の窓口に持って行って手続きをします。
他の金融機関で手続きをすると手数料が1,000円前後かかるので注意しましょう。
基本的に小切手を現金化するには金融機関の営業日に窓口に持って行き、換金したいということを伝えるだけで問題ありません。
すると必要な書類の記入を求められるので、記入を終えたら提出しましょう。
また、小切手の金額が10万円を超えていて窓口で直接受け取る場合や、受取人が指定されている小切手を現金にしたい場合には本人確認書類の提示が必要です。
個人が受け取る場合には運転免許証やパスポートなどの公的機関が発行している有効な身分証明書を提示します。
法人の場合には登記事項証明書なども併せて用意する必要があるのが一般的です。
このような書類の提示をすれば、その場で現金を受け取る、あるいは口座に入金してもらうことができます。
支払金融機関でない場合には後日の受け取りになるため、窓口での受け取りを希望する場合には予定日を聞いて再訪する必要があります。
裏判が押された小切手はすぐに現金化できる
裏判がある小切手は現金化しやすいので、小切手を受け取ったときにはチェックしておきましょう。
裏判とは、小切手で支払いをする人が小切手の裏面に支払金融機関の銀行印を押すことです。
小切手に裏判があると、銀行としては小切手を持ってきた人にすぐに支払ができます。
その理由は、小切手による支払いに伴うリスクを払い出し人が負うというメッセージになるからです。
小切手を現金化する際に窓口で直接現金を受け取る場合には問題になることはありませんが、口座入金を依頼する場合には窓口として訪れた銀行の口座が必要になります。
銀行口座を持っていない場合には口座開設手続きから始めなければならないので長い日数がかかることは否めません。
振出人に裏判をしてもらうだけでこの問題を解消できます。
小切手は振出日が未来日であっても現金化が可能
小切手の振出日は受け取った日よりも先の日付が書かれていることがあります。
過去の日付や取引・支払いの当日ということが多いですが、支払い側の都合で現金を用意できるのが将来の日だったり、契約の満了日が数日後だったりするときには未来の日付で小切手の振出日を記載するケースがあります。
このようなときには、振出日になるまで現金化できないと考えがちです。
確かに原則は振出日の後に銀行の窓口で手続きをして換金します。
ただ、小切手で現金を受け取れる権利を持っていることは明らかなので、振出日よりも前でも対応してもらえるのが一般的です。
支払金融機関でも他の金融機関でも、未来の日付を指定している小切手は現金にできると考えて差し支えありません。
表面に2本の平行線がある小切手は現金化までに時間がかかる
小切手の表面に2本の平行線が引かれている場合には、平行線が存在しない小切手に比べると現金化に時間がかかるので注意が必要です。
2本の平行線とは取り消し線を意味すると考えるかもしれませんが、小切手では基本的に銀行渡りのみを指定することを指します。
2本の平行線の間に「銀行」や「銀行渡り」と書いてある場合もあります。
このときには線引小切手となり、口座入金でしか現金化ができません。
上述のように口座入金では支払金融機関でも1営業日~2営業日がかかり、支払金融機関以外を利用した場合には3営業日以上かかるのが一般的です。
窓口で受け取るのに比べると1営業日~2営業日は時間がかかるので換金の際には注意しましょう。
小切手が現金化できる換金期限はあるのか
小切手の現金化の期限は上述のように原則は振出日の翌日から数えて10日後までです。
3月20日を振出日と表記されている小切手なら、3月21日を起算日として10日後の3月31日が現金化できる期限になります。
ただ、換金期限はあくまで原則であって、振出日から10日が経過してしまったら無効になるわけではありません。
小切手は最長で振出日から6ヶ月間は銀行の窓口で現金化することが可能です。
小切手によって振出人から支払いを受けられる権利を与えられたのは明らかなので、遡及的に支払いを求めることが認められています。
小切手があれば債権者として認められるため、万が一取引先が倒産したとしても支払い請求をすることは可能です。
しかし、支払呈示期間と呼ばれる通常の有効期間に銀行の窓口で手続きをした場合に比べると、時間も手間もかかるので注意しましょう。
やむを得ない事情があって換金できなかったときにもあきらめる必要はありませんが、関連書類の提出を求められたり、手続き完了までに数週間かかったりすることもあるので期限までに換金するのが大切です。
小切手の現金化は振出日から10日間というのを原則として理解し、忘れずに窓口で現金化をしましょう。